自民党県連の上川陽子会長と竹内良訓幹事長ら県連四役は6日、東京・永田町の自民党本部に二階俊博幹事長を訪ね、今夏の参院選静岡選挙区(改選数2)で2人目の候補者を立てず、現職の牧野京夫(たかお)氏(60)に一本化する方針を伝えた。二階氏も了承したという。
会談終了後に上川会長は「参院選では県議、国会議員が一致団結して牧野氏一本で取り組みたいと申し上げ、(二階)幹事長にもご理解いただいた。最終的な結論だ」と方針決定に至った経緯を説明した。
同選挙区には牧野氏のほか、国民民主党現職の榛葉賀津也氏(52)▽立憲民主党新人の徳川家広氏(54)▽共産党新人の鈴木千佳氏(48)-が出馬を予定。野党側の候補者調整が成立せず3候補が名乗りを上げ、旧民進党系は現新2氏が分裂選挙を戦うという状況だ。
こうした野党側の準備不足の隙を突いて2議席独占を狙うべく、二階幹事長は3日の会見で同選挙区について「当然2人擁立すべきだ」と述べ、同党県連に発破をかけていた。
このような二階幹事長の発言がありながら2人目擁立を断念した理由について、上川会長は「2人区なので2人の可能性はあったが、力を分散することなく結集していくことが極めて大切だ」と説明。2人目の参戦によって牧野氏への支援態勢が整わなかったり、県連内に亀裂を生んだりすることを心配したようだ。
もっとも、党本部の意向とは異なり県連内では「支部から県連への候補者の上申はない。残された時間は少ない」として、2人目の擁立は困難との見方が大勢を占めていた。
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